「経験年数が増えても、給料がほとんど上がらない」
「新人教育や委員会を任されているのに、手当がつかない」
「このまま今の職場で働き続けて、年収は上がるのだろうか」
理学療法士として働いていると、このような不安を感じることがあります。
新人の頃より担当する患者さんが増え、後輩指導や学生指導、委員会、チーム運営などの役割も増えている。それにもかかわらず、昇給はわずかで、手取りがほとんど変わらない人もいるでしょう。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした賃金として、年収443.6万円、平均年齢36.2歳が掲載されています。
ただし、この数字は理学療法士だけの厳密な平均年収とは限りません。job tagでも、掲載されている統計データは、その職業だけを表すとは限らないと注意書きがされています。
また、日本理学療法士協会の2024年度事業報告では、理学療法士労働環境委員会の調査において、将来への不安では「今後の収入や資産の見通し」、希望する働き方に必要な取り組みでは「給与の増加」が引き続き最多だったと報告されています。
給料が上がらないと悩んでいるのは、あなただけではありません。
ただし、「理学療法士だから給料が上がらない」と諦める必要もありません。同じ経験年数でも、勤務先の給与表、昇給制度、役職、働く分野によって年収は変わるからです。
この記事では、理学療法士の給料が上がらない理由と、今の職場で昇給を待つべきか、ほかの職場と比較すべきかを判断する方法について解説します。
今すぐ転職を決める必要はありません。まずは現在の給料が今後どのように上がるのかを確認し、納得して働き続けられる環境かを考えてみましょう。
理学療法士の給料は本当に上がらない?
理学療法士の給料がまったく上がらないとは限りません。
定期昇給がある職場では、勤続年数に応じて基本給が上がります。主任や係長などの役職に就いたり、手当のある業務を担当したりすることで年収が増える人もいます。
一方で、昇給額が小さく、業務量や責任の増加に給料が追いついていないと感じる人も少なくありません。
job tagの年収データは443.6万円
2026年8月時点でjob tagに掲載されている主な全国データは、次のとおりです。
| 項目 | 全国データ | 対象時期 |
|---|---|---|
| 賃金(年収) | 443.6万円 | 令和7年賃金構造基本統計調査 |
| 平均年齢 | 36.2歳 | 令和7年賃金構造基本統計調査 |
| 一般労働者の1時間当たり賃金 | 2,282円 | 令和7年賃金構造基本統計調査 |
| 求人賃金(月額) | 27.6万円 | 令和7年度 |
| 有効求人倍率 | 4.67倍 | 令和7年度 |
出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag・理学療法士」
ただし、これらは全国の平均やハローワーク求人の統計です。
年収443.6万円には、経験年数の長い職員や役職者、賞与なども含まれます。自分の年収が443.6万円に届いていないからといって、直ちに現在の職場の待遇が悪いとは判断できません。
また、job tagでは、掲載されている統計が必ずしも理学療法士だけを表すものではないと案内されています。
自分の給料を判断するときは、次の条件が近い求人と比較することが大切です。
- 年齢と経験年数
- 勤務する地域
- 病院や施設などの勤務先
- 役職の有無
- 雇用形態
- 担当する業務
- 年間休日や残業時間
求人が多くても昇給するとは限らない
job tagに掲載されている令和7年度の有効求人倍率は4.67倍です。
理学療法士を募集している職場が複数あることを示す数字ですが、求人が多いからといって、現在の職場が自動的に給料を上げてくれるわけではありません。
新規採用者の給与条件を引き上げても、既存職員の給与表までは変更しない法人もあります。
また、有効求人倍率が高くても、自分が希望する地域や分野で条件の合う求人が多いとは限りません。
全国の数字だけで判断せず、自分が働ける地域で、どのような給与条件が提示されているかを確認する必要があります。
平均年収より「毎年いくら上がるか」が重要
現在の給料だけでなく、今後どの程度上がるのかも確認しましょう。
初年度の給料が高くても、昇給がほとんどなければ、数年後には収入が伸び悩む可能性があります。
反対に、入職時の給料が平均的でも、給与表や昇格制度が明確で、勤続年数に応じて安定して昇給する職場もあります。
確認したいのは、次のような項目です。
- 過去3年間の基本給の変化
- 平均的な年間昇給額
- 一般職の基本給の上限
- 役職に就いた場合の手当
- 人事評価が昇給へ与える影響
- 資格手当や業務手当の有無
大切なのは、現在の年収だけでなく、5年後や10年後の見通しを持てるかどうかです。
理学療法士の給料が上がらない7つの理由
理学療法士の給料が上がりにくい背景には、個人の努力だけでは変えにくい業界や職場の仕組みがあります。
主な理由は、次の7つです。
- 医療・介護サービスの価格を自由に決めにくい
- 経験年数が収益へ直接反映されにくい
- 役職の数が限られている
- 資格を取得しても手当がつくとは限らない
- 人事評価と昇給が結びついていない
- 基本給が低く設定されている
- 責任だけ増えて手当が増えない
1.医療・介護サービスの価格を自由に決めにくい
病院や介護施設が提供する保険サービスの収入は、診療報酬や介護報酬の影響を受けます。
一般企業のように、法人の判断だけでサービス価格を自由に引き上げることはできません。
人件費や光熱費が上がっても、リハビリによる収入を簡単に増やせるわけではないため、職員の給与へ反映されにくい場合があります。
ただし、同じ制度のなかでも、職員の待遇を改善している法人はあります。
「医療業界だから仕方がない」という説明だけで、現在の給料が適切だと判断することはできません。法人の経営方針や給与制度による違いも確認する必要があります。
2.経験年数が収益へ直接反映されにくい
経験10年の理学療法士がリハビリを実施しても、新人理学療法士が実施しても、経験年数だけを理由に診療報酬が高くなるわけではありません。
経験を積むことで、次のような能力は高まります。
- 患者さんの状態を把握する力
- リスクを予測する力
- 臨床推論
- 患者さんや家族への説明
- 多職種との調整
- 後輩を指導する力
- 部署全体の業務を改善する力
しかし、こうした経験を法人が評価し、給与へ反映する仕組みがなければ、勤続年数が増えても大きな昇給にはつながりません。
3.役職の数が限られている
理学療法士が年収を上げる方法の一つが、主任や係長、科長などの役職に就くことです。
しかし、役職の数には限りがあります。
理学療法士が何十人も在籍していても、管理職になれるのは一部です。現在の役職者が長く勤務している職場では、能力や経験があっても昇進の機会が回ってこないことがあります。
また、役職に就いても、責任や業務量の増加に対して役職手当が少ない職場もあります。
管理職を目指す場合は、役職名だけでなく、手当の金額と実際の業務内容を確認することが大切です。
4.資格を取得しても手当がつくとは限らない
認定理学療法士や専門理学療法士などの資格を取得しても、すべての職場で資格手当が支給されるわけではありません。
研修や学会参加、資格更新に時間と費用を使っても、給料が変わらないケースがあります。
資格取得は、知識や臨床能力を高めるうえで意味があります。しかし、「資格を取れば必ず年収が上がる」とは限りません。
収入アップも目的に含まれる場合は、資格取得前に次の点を確認しましょう。
- 資格手当の対象になるか
- 昇格要件へ含まれているか
- 人事評価へ反映されるか
- 研修費や更新費の補助があるか
5.人事評価と昇給が結びついていない
人事評価を実施していても、その結果が昇給や賞与へほとんど反映されない職場があります。
患者さんへの対応や後輩指導を頑張っても、「よくできている」という評価だけで終わり、具体的な昇給額が示されないケースです。
評価項目や昇格条件が不明確な職場では、何を達成すれば給料が上がるのか分かりません。
努力の方向性が見えないまま、業務や責任だけが増えてしまいます。
6.基本給が低く設定されている
求人票に記載された月給が高く見えても、資格手当、調整手当、住宅手当、固定残業代などを合計した金額かもしれません。
基本給が低いと、賞与が「基本給の何か月分」で計算される職場では、実際の賞与額も低くなります。
昇給や退職金の計算にも影響する可能性があるため、月給の総額だけで判断してはいけません。
給与を確認するときは、少なくとも次の項目を分けて見ましょう。
- 基本給
- 資格手当
- 住宅手当
- 調整手当
- 役職手当
- 固定残業代
- 賞与の計算方法
- 退職金の算定基準
7.責任だけ増えて手当が増えない
経験年数が増えると、通常の患者対応に加えて、次のような仕事を任されるようになります。
- 新人や学生の指導
- チームリーダー
- 委員会活動
- 症例発表の指導
- 勤務表の調整
- 病棟や他部署との連携
- マニュアル作成や業務改善
こうした役割は、理学療法士として成長する機会でもあります。
しかし、担当患者数が変わらないまま付帯業務が増え、手当や評価にも反映されなければ、仕事量と給料が見合わないと感じるのは当然です。
「中堅だから任されて当たり前」で終わらせず、役割に対する評価や手当があるかを確認しましょう。
昇給しても給料が上がったと感じにくい理由
毎年昇給しているにもかかわらず、「生活が楽にならない」と感じる人もいます。
昇給額が小さい
毎年基本給が上がっていても、月に1,000円や2,000円程度であれば、年収の増加は限定的です。
まずは給与明細を数年分確認し、基本給が実際にどの程度上がっているかを計算してみましょう。
「昇給年1回」という制度の有無だけでなく、実際の昇給額を見ることが重要です。
税金や社会保険料も変化する
基本給が上がっても、税金や社会保険料などの影響により、昇給額と同じだけ手取りが増えるわけではありません。
物価が上がれば、数字上は昇給していても、実際に使えるお金が増えていないと感じることもあります。
手取りだけでなく、基本給と年収の両方を確認しましょう。
一般職のままでは昇給が止まりやすい
一定の年齢や等級までは毎年昇給しても、その後は役職に就かなければ給料が伸びにくくなる職場があります。
管理職を希望していない人や、役職の空きがない職場で働いている人は、長く勤務しても大幅な年収アップを期待しにくくなります。
一般職のまま、どこまで基本給が上がるのかを確認しておくことが大切です。
給料が上がりにくい職場の特徴
理学療法士の給料が上がるかどうかは、職種だけでなく勤務先の制度によって変わります。
次のような職場では、今後も給料が伸びにくい可能性があります。
昇給額や給与表を説明してもらえない
「毎年昇給します」と説明されても、平均的な昇給額や給与表が分からなければ、将来の年収を予測できません。
可能であれば就業規則や賃金規程を確認し、基本給がどのような基準で上がるのかを把握しましょう。
役割が増えても評価や手当が変わらない
新人教育やチームリーダーを任されても、評価や手当がまったく変わらない職場には注意が必要です。
一時的な経験として担当するのか、正式な役割として継続するのかによっても意味は異なります。
責任だけが増えている場合は、次回の人事評価や昇格へどのように反映されるのかを確認しましょう。
管理職になっても年収差が小さい
役職手当が少ない職場では、管理職になっても収入があまり増えないことがあります。
残業代の扱いが変わることで、一般職のときより時間当たりの収入が下がる可能性もあります。
管理職を目指す場合は、役職手当、業務内容、勤務時間、時間外手当の扱いを確認してください。
長く働いている職員も待遇に悩んでいる
自分の10年後を考えるときは、長く勤務している先輩の働き方が参考になります。
経験年数の長い職員が、責任の重い仕事を抱えながら給与や待遇に不満を持っている場合は、自分も同じ状況になる可能性があります。
個人の給与額を聞く必要はありません。昇格のしやすさや給与制度への納得感など、話せる範囲で確認してみましょう。
改善すると言われても変化がない
人員不足や待遇について相談しても、毎年「今後検討する」と説明されるだけで、実際の変化がない職場もあります。
大切なのは、説明ではなく実際の対応です。
- 給与表が見直されたか
- 手当が新設されたか
- 評価制度が明確になったか
- 人員が補充されたか
- 業務量が調整されたか
何年も変化がない場合は、待ち続けるべきかを考える必要があります。
今の職場で給料を上げるためにできること
転職を考える前に、現在の職場で収入を上げる方法がないか確認してみましょう。
昇給と昇格の条件を確認する
まずは、給与表や昇格制度を確認します。
上司や人事担当者へは、次のように具体的に質問するとよいでしょう。
- 一般職のまま基本給はどこまで上がるのか
- 主任や係長へ昇格する条件は何か
- 人事評価は昇給へどの程度反映されるか
- 資格手当や役職手当はいくらか
- 次の等級へ上がるために必要な実績は何か
- 今後想定されるキャリアと給与はどうなるか
「給料を上げてほしい」と伝えるだけでなく、何を達成すれば昇給や昇格につながるのかを確認することが大切です。
自分の実績を数字と言葉で残す
人事評価の前に、自分が担当した仕事や改善した内容を整理しておきましょう。
例えば、次のような実績です。
- 新人や学生を何人指導したか
- 業務改善によって残業をどの程度減らしたか
- 算定漏れや書類不備を減らした
- 多職種との連携方法を改善した
- 新しいチームや加算の運用に関わった
- 勉強会やマニュアルを作成した
- 部署内の事故やインシデント防止に取り組んだ
単位数だけでなく、職場全体へ与えた影響を伝えることがポイントです。
ただし、実績を示せば必ず昇給するわけではありません。評価制度そのものが給与と結びついていなければ、個人の努力だけでは限界があります。
手当がつく役割を確認する
勤務先によっては、役職、訪問業務、休日勤務、資格などに手当がつきます。
収入を増やすためだけに無理な役割を引き受ける必要はありませんが、自分の経験を生かせる業務に手当があるなら選択肢になります。
手当の金額だけでなく、増える仕事量や責任も含めて判断しましょう。
給料以外の待遇も確認する
現在の基本給が低くても、次のような待遇が充実している場合があります。
- 住宅手当
- 扶養手当
- 退職金
- 企業型確定拠出年金
- 年間休日
- 有給休暇
- 院内保育
- 研修費の補助
- 通勤時間の短さ
- 育児との両立のしやすさ
反対に、月給が高くても、退職金がなく、休日が少ない職場もあります。
毎月の給料だけでなく、長期的な待遇と生活への影響を含めて比較することが大切です。
昇給を待つべきか転職すべきか
給料が上がらないからといって、すぐに転職する必要はありません。
一方で、具体的な昇給の見通しがないまま、「長く働けばいつか上がる」と待ち続けるのもリスクがあります。
今の職場で昇給を待ってもよいケース
次のような場合は、現在の職場で働きながら昇給や昇格を待つ選択肢があります。
- 給与表と昇給額が明確になっている
- 近いうちに昇格する見込みがある
- 人事評価が実際に給与へ反映されている
- 給料以外の福利厚生が充実している
- 人間関係や休日に満足している
- 希望する分野や症例を経験できている
- 子育てや介護と両立しやすい
- 退職金まで含めると長く働くメリットが大きい
給料以外の条件にも満足しているなら、転職が必ず最善とは限りません。
ほかの職場と比較したいケース
次のような状態が続いている場合は、求人を確認してみてもよいでしょう。
- 数年間、基本給がほとんど上がっていない
- 昇給や昇格の条件を説明してもらえない
- 責任や付帯業務だけが増えている
- 役職に就いても収入がほとんど変わらない
- 同じ地域の求人より条件が低い
- 人員不足や経営状況が改善しない
- 給料以外にも残業や休日の不満がある
一つ当てはまっただけで辞める必要はありません。
しかし、複数の問題があり、改善を求めても状況が変わらないなら、昇給を待つ時間も含めて考える必要があります。
転職へ動く時期に迷っている人は、「理学療法士が転職を考えるタイミング7選|辞める前に確認したいこと」も参考にしてください。
転職すれば必ず給料が上がるわけではない
現在の給料が低くても、転職すれば必ず年収が上がるとは限りません。
次のようなケースがあるためです。
- 基本給は高いが賞与が少ない
- 月給に固定残業代が含まれている
- 年収は上がるが年間休日が減る
- 訪問件数や単位数の目標が多い
- 通勤時間が長くなる
- 退職金や住宅手当がなくなる
- 入職時の給料は高いが昇給が少ない
そのため、転職先は年収だけでなく、勤務時間や休日、業務量まで含めて比較することが大切です。
転職する気がなくても求人を見て比較する
現在の給料が適切かどうかは、給与明細だけを見ても判断できません。
同じ地域、同じ経験年数、近い仕事内容の求人と比べて、初めて現在の条件が見えてきます。
求人を見るだけなら退職する必要はない
求人を見たからといって、応募や転職をする必要はありません。
今より条件のよい求人がなければ、現在の職場で働き続ける判断ができます。
反対に、同じような仕事内容で基本給や年間休日の条件がよい職場があれば、今の働き方を見直す材料になります。
求人を見る意味については、「理学療法士は転職する気がなくても求人を見た方がいい5つの理由」で詳しく解説しています。
比較するのは年収だけではない
求人を見るときは、次の項目を比較しましょう。
| 比較項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 基本給 | 手当を含まない金額 |
| 賞与 | 前年度実績と計算方法 |
| 昇給 | 制度だけでなく実際の昇給額 |
| 手当 | 資格・住宅・扶養・役職・固定残業代 |
| 年間休日 | 休日数と土日・祝日勤務 |
| 有給休暇 | 付与日数と実際の取得状況 |
| 残業 | 平均時間、発生理由、申請方法 |
| 退職金 | 制度の有無と算定条件 |
| 目標単位数 | 平均単位数と調整ルール |
| 付帯業務 | 委員会・勉強会・新人指導の扱い |
| 通勤 | 所要時間、交通費、駐車場 |
年収が少し上がっても、残業や休日出勤が大幅に増えれば、必ずしも条件がよくなったとはいえません。
自分の経験がどのように評価されるか確認する
求人を比較すると、自分の経験がほかの職場でどのように評価されるかを確認できます。
例えば、次のような経験です。
- 急性期や回復期での臨床経験
- 訪問リハビリの経験
- 心大血管や呼吸器などの専門領域
- 新人や学生の指導経験
- チームリーダーの経験
- 委員会や業務改善の経験
- 多職種連携や退院支援の経験
現在の職場では当たり前に担当している仕事が、別の職場では経験者として評価される可能性があります。
給料だけで転職に失敗しないための確認ポイント
月給ではなく基本給を見る
月給の総額には、資格手当、調整手当、住宅手当、固定残業代などが含まれている場合があります。
必ず内訳を確認し、基本給がいくらなのかを見ましょう。
賞与が基本給をもとに計算される場合は、月給が同じでも基本給によって年収に差が出ます。
賞与は前年度実績を確認する
求人票に「賞与あり」と書かれていても、実際に何か月分支給されるかは分かりません。
前年度の支給実績と、何をもとに計算するのかを確認しましょう。
「賞与年2回」は支給回数であり、十分な金額が支払われることを意味するわけではありません。
昇給額と給与モデルを確認する
「昇給年1回」という記載だけでは、将来の収入を判断できません。
可能であれば、次の内容を確認しましょう。
- 前年度の昇給実績
- 一般職の平均的な昇給額
- 経験5年・10年の給与モデル
- 一般職の給与上限
- 昇格した場合の基本給と手当
入職時の給料だけでなく、長く働いた場合の年収をイメージすることが大切です。
目標単位数と付帯業務を確認する
給料が高くても、目標単位数が多く、書類や委員会を勤務時間外に行う職場では負担が増えます。
面接や見学では、次の項目も確認してください。
- 一日の平均単位数
- 会議がある日の単位調整
- 記録や書類を書く時間
- 委員会や勉強会の開催時間
- 症例発表の準備時間
- 月の平均残業時間
- 残業代の申請方法
給料と働きやすさの両方を確認したい人は、「理学療法士が働きやすいホワイト病院の特徴|求人票で確認するポイント」も参考にしてください。
複数の求人を同じ条件で比較する
一つの求人だけを見ても、その条件が地域の相場よりよいのか判断できません。
基本給、賞与、昇給、休日、残業、業務量など、同じ項目で複数の求人を比較しましょう。
求人票だけでは分からない条件を確認したい場合は、転職支援サービスを利用する方法もあります。
サービスごとの特徴や選び方は、「理学療法士におすすめの転職エージェントを現役PTが比較」で解説しています。
理学療法士の給料についてよくある質問
理学療法士は何年働けば給料が上がりますか?
昇給の時期や金額は勤務先によって異なります。
毎年定期昇給する職場もあれば、人事評価や昇格によって昇給額が変わる職場もあります。
就業規則や賃金規程を確認し、自分の勤務先の仕組みを把握することが大切です。
認定理学療法士を取得すれば給料は上がりますか?
資格を取得しても、必ず給料が上がるとは限りません。
資格手当を支給するか、昇格要件へ含めるかは勤務先によって異なります。
収入アップも目的に含まれる場合は、資格取得前に手当や人事評価への影響を確認しましょう。
管理職になれば年収は上がりますか?
役職手当によって年収が上がる可能性があります。
ただし、管理業務や責任の増加に対して手当が少ない職場もあります。
役職名だけで判断せず、手当の金額、業務内容、勤務時間、時間外手当の扱いまで確認してください。
訪問リハビリへ転職すると給料は上がりますか?
訪問件数に応じた手当やインセンティブがある職場では、病院勤務より収入が上がる可能性があります。
一方で、訪問件数の目標、移動時間、キャンセル時の扱い、書類業務、休日対応なども確認が必要です。
給与の高さだけでなく、無理なく継続できる働き方かを判断しましょう。
給料が上がらないことを理由に転職してもよいですか?
給料を理由に転職を考えることはおかしくありません。
生活費や子育て、将来の資産形成を考えるうえで、収入は重要な労働条件です。
ただし、給料だけで転職先を決めると、残業や休日、仕事内容で後悔する可能性があります。
現在の待遇と転職先の条件を総合的に比較したうえで判断しましょう。
昇給を待つ期限はどのくらいがよいですか?
すべての人に共通する期限はありません。
次回の人事評価、年度更新、役職者の選考など、職場の制度に合わせて判断時期を決めるとよいでしょう。
「来年度には考える」と言われるだけで具体的な条件や時期が示されない場合は、求人を比較しながら待つ方法もあります。
まとめ|給料が上がらないなら待つ期限を決めよう
理学療法士の給料が上がりにくい主な理由は、次の7つです。
- 医療・介護サービスの価格を自由に決めにくい
- 経験年数が収益へ直接反映されにくい
- 役職の数が限られている
- 資格を取得しても手当がつくとは限らない
- 人事評価と昇給が結びついていない
- 基本給が低く設定されている
- 責任だけ増えて手当が増えない
現在の職場に明確な給与表があり、昇格の見込みや充実した福利厚生があるなら、給料だけを理由に急いで辞める必要はありません。
一方で、昇給の条件が分からず、責任や業務量だけが増えているなら、いつまで待つのか期限を決めることが大切です。
転職するか決めていなくても、求人を見ることはできます。
同じ地域や経験年数の求人と比べれば、現在の基本給や昇給、年間休日が相場から大きく離れていないかを確認できます。
比較した結果、今の職場の条件が悪くないと分かれば、そのまま働き続ける判断もできます。
反対に、同じ経験をより高く評価してくれる職場や、給料と働きやすさを両立できる職場が見つかる可能性もあります。
今の職場しか知らない状態で、給料が上がるのを待ち続ける必要はありません。
まずは給与表と過去の昇給額を確認し、そのうえで複数の求人を比較して、自分が納得して働ける条件を整理してみましょう。

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