「リハビリ20単位は、何時間かかるのだろう」
「8時間勤務なら20単位を取っても、カルテや書類まで定時内に終わるのか」
「毎日残業になるのは、自分の記録が遅いからなのか」
1単位を20分として計算すると、20単位は400分、つまり6時間40分です。休憩を除く実働時間が8時間なら、患者さんへ直接リハビリを行った後に残るのは80分しかありません。
その80分から、情報収集、患者さんの移動、物品準備、カルテ、書類、病棟との連携、予定調整、会議などを行います。20単位で残業になるかは、400分ではなく、残り80分の使われ方を見ると判断しやすくなります。
私は急性期病院で10年以上働く現役理学療法士で、現在はチームリーダーを務めています。以前は1時間の会議がある日も18単位が必要でしたが、会議日は16単位へ調整されるようになり、40分の記録時間が生まれて残業が大きく減りました。
この記事では、リハビリ20単位に必要な時間と、実働時間から残る時間の計算方法を解説します。一日のスケジュール例と残業時間のモデルを使い、現在の業務量が勤務時間内に収まるか確認できます。
結論|リハビリ20単位は400分、6時間40分
リハビリ20単位は患者さんへの直接対応だけで400分です。休憩を除く実働8時間を480分として計算すると、患者対応以外へ使える時間は80分になります。
| 項目 | 時間 |
|---|---|
| 1単位 | 20分 |
| 20単位 | 400分(6時間40分) |
| 実働8時間 | 480分 |
| 患者対応後に残る時間 | 80分(1時間20分) |
この80分に休憩時間は含めません。「8時30分から17時30分まで、休憩1時間」のように実働が8時間なら480分です。始業から終業までの在院時間ではなく、休憩を除いた実働時間で計算してください。
20単位が制度上一般的なのか、18単位や24単位とどのような関係にあるのかは、理学療法士の20単位は普通?制度上の基準と職場の見分け方で詳しく整理しています。
リハビリ20単位に必要な時間の計算方法
20単位の時間は「単位数×20分」で計算できます。ただし、この計算で分かるのは患者さんへ直接リハビリを行う時間であり、理学療法士の業務全体ではありません。
1単位は患者さんへの訓練20分以上
厚生労働省の令和8年度診療報酬に関する医科点数表の実施上の留意事項では、疾患別リハビリテーション料は、患者さんに対して20分以上個別療法として訓練を行った場合を1単位としています。
したがって、20単位の患者対応時間は次の計算になります。
20単位×20分=400分=6時間40分
18単位と20単位の差は40分
18単位は360分、20単位は400分です。2単位の差は40分ですが、この40分はカルテや書類を勤務内に終えられるかを左右します。
| 単位数 | 患者対応時間 | 実働8時間で残る時間 |
|---|---|---|
| 16単位 | 320分(5時間20分) | 160分 |
| 18単位 | 360分(6時間) | 120分 |
| 20単位 | 400分(6時間40分) | 80分 |
| 21単位 | 420分(7時間) | 60分 |
| 24単位 | 480分(8時間) | 0分 |
18単位と20単位の違いを「患者さん2人分」と考えるだけでは、実際の影響を小さく見積もりやすくなります。40分は、10人分のカルテを1件4分で書く時間と同じです。
400分にカルテ・書類・移動は含まれない
厚生労働省の同資料では、計画書の作成・説明、リハビリの記録、個別療法を行うための移動など、患者さんへ直接訓練を実施していない時間は訓練時間に含まれないことが示されています。
- 始業後の情報収集
- 患者さんの病室やリハビリ室への移動
- 訓練に必要な物品の準備と片付け
- カルテの記載
- 計画書やサマリーの作成
- 医師・看護師・他職種への報告
- カンファレンスや委員会
- 翌日の予定調整
- 新人や学生への指導
20単位を勤務内に終えられるか判断するときは、これらの合計が残り80分以内に収まるかを確認します。
残り80分でカルテや移動まで終わるのか
残り80分で終わるかは、担当患者数、移動距離、記録量、予定外対応によって変わります。まずは80分を、患者対応以外の業務へ割り振ってみてください。
| 患者対応以外の業務 | 時間配分の例 |
|---|---|
| 情報収集・予定確認 | 15分 |
| 移動・準備・片付け | 15分 |
| カルテ記載 | 30分 |
| 病棟への報告・連携 | 10分 |
| 翌日の予定調整 | 10分 |
| 合計 | 80分 |
これは説明用のモデルであり、すべての職場に当てはまる標準時間ではありません。この例でも80分を使い切るため、計画書を20分作成したり、30分のカンファレンスへ参加したりすれば、その分は勤務時間を超えます。
反対に、患者さんの間にカルテを書く枠があり、病棟間の移動が少なく、書類の分担も整っていれば、20単位でも残業せず終えられる日があります。大切なのは、推測ではなく自分の職場で実際に何分かかっているかを測ることです。
リハビリ20単位の一日のスケジュール例
実働8時間で20単位を取る一日を時刻へ当てはめると、予定変更へ対応できる余白の少なさが分かります。次は8時30分始業、17時30分終業、休憩1時間の単純化した例です。
| 時間 | 業務 | 時間・単位 |
|---|---|---|
| 8時30分〜8時50分 | 情報収集・予定確認 | 20分 |
| 8時50分〜12時10分 | 午前のリハビリ | 200分・10単位 |
| 12時10分〜13時10分 | 昼休憩 | 60分 |
| 13時10分〜16時30分 | 午後のリハビリ | 200分・10単位 |
| 16時30分〜17時20分 | カルテ・書類 | 50分 |
| 17時20分〜17時30分 | 情報共有・翌日の調整 | 10分 |
この表は計算上20単位が収まる例ですが、患者さん同士の間に独立した移動時間や準備時間がありません。検査との重複、排泄介助、急な状態変化、家族対応などが一つ入るだけで、後半のカルテ時間が削られます。
患者対応は定時前に終わっていても、カルテや書類が残れば「20単位を勤務内に終えた」とはいえません。患者対応以外の仕事も含めて退勤時刻を確認する必要があります。
20単位で残業になる時間を3パターンで試算
同じ20単位でも、通常日、書類がある日、会議がある日では合計時間が変わります。次のモデルへ自分の実測時間を入れると、何分不足しているかを説明しやすくなります。
| 業務 | 通常日 | 書類日 | 会議日 |
|---|---|---|---|
| 患者対応20単位 | 400分 | 400分 | 400分 |
| 情報収集 | 20分 | 20分 | 20分 |
| 移動・準備 | 20分 | 20分 | 20分 |
| カルテ・連携 | 40分 | 40分 | 40分 |
| 計画書など | 0分 | 30分 | 0分 |
| 会議 | 0分 | 0分 | 60分 |
| 合計 | 480分 | 510分 | 540分 |
| 実働8時間との差 | 0分 | 30分超過 | 60分超過 |
この表も説明用のモデルですが、20単位が通常日に収まっていても、書類日や会議日は単位数を調整しなければ残業になる構造を確認できます。
患者対応後に書類が残る方は、理学療法士の書類が終わらない原因と対策も合わせて確認してください。会議日の残業は、理学療法士のカンファレンスで残業が増える理由で詳しく整理しています。
同じ20単位でも担当患者数で必要時間が変わる
20単位の患者対応時間は常に400分ですが、担当患者数が増えるほど、カルテの件数、患者さんの入れ替え、情報収集、移動が増えやすくなります。
| 20単位の組み方の例 | 担当人数 | カルテ件数 | 入れ替え |
|---|---|---|---|
| 1人2単位 | 10人 | 10件 | 比較的少ない |
| 1人1単位 | 20人 | 20件 | 多い |
| 1〜3単位が混在 | 患者構成による | 担当人数分 | 患者構成による |
例えばカルテ1件を平均3分で記載した場合、10人なら30分、20人なら60分です。実際には状態変化や評価内容によって3分以上かかるため、これはあくまで計算例です。
一方、担当人数が少なくても、重症度や介助量が高ければ準備や連携へ時間が必要です。「20単位だから同じ業務量」と考えず、担当人数と患者さんの状態も合わせて確認してください。
私の職場では2単位の調整で40分生まれた
私は20単位勤務の体験を自分の実例として語ることはできませんが、急性期病院で「付帯業務に合わせて2単位調整した効果」は経験しています。
以前の職場では、1時間の会議がある日も18単位が必須でした。18単位の患者対応は360分です。そこへ60分の会議を足すと420分になり、実働480分から残るのは60分でした。
その60分で、朝の情報収集、患者さんの移動、カルテ、書類、病棟との連携まで終えることは難しく、会議日は残業が増えていました。
その後、会議日は16単位へ調整されました。患者対応が40分減ったことで、記録や書類を勤務内に進められるようになり、残業は大きく減りました。
この経験から、2単位の差は小さくないと感じています。20単位の職場でも、会議や新患の日だけ18単位へ調整できれば、40分を付帯業務へ戻せます。
20単位で時間が足りないときの確認手順
「20単位では無理です」と感覚だけで伝えるより、実際の時間を3〜5日記録して不足分を示す方が、具体的な相談につなげやすくなります。
1.休憩を除く実働時間を確認する
始業から終業までの時間から休憩を引きます。実働8時間なら480分、実働7時間30分なら450分です。実働7時間30分で20単位を取れば、患者対応以外へ残るのは50分です。
2.患者対応以外の時間を分けて記録する
情報収集、移動、準備、カルテ、書類、連携、会議、教育、予定調整を分けて記録します。昼休みにカルテを書いた時間や、始業前の情報収集も除外せず記録してください。
休憩中の記録が習慣になっている場合は、理学療法士が昼休憩を取れない原因と対処法も参考になります。
3.不足する日と不足時間を特定する
通常日は収まるが会議日は60分足りない、新患日は30分足りないなど、場面ごとに分けます。毎日一律に単位数を減らす必要があるのか、特定の日だけ調整すればよいのかが見えてきます。
4.時間に合った調整案を相談する
不足が40分なら2単位、60分なら3単位が時間上の目安になります。「会議日は2単位減らす」「週1回40分の書類枠を設ける」など、記録に基づいて提案します。
会議がある日は、20単位を実施するとカルテと書類が平均50分残っています。まず2週間、会議日だけ18単位へ調整し、残業時間がどう変わるか確認できないでしょうか。
上司へ伝える順番や記録例は、理学療法士が単位数を減らしたいときの伝え方で詳しく解説しています。
20単位の運用が変わらない場合は職場を比較する
時間を記録して相談した後も、昼休みや終業後の記録で20単位を成立させる状態が変わらないなら、現在の職場だけを基準にせず、ほかの職場の運用と比べる価値があります。
- 会議や新患の日も一律20単位を変えない
- カルテや書類は終業後に書くことが前提
- 休憩中に記録するスタッフが多い
- 実際の残業を申請しにくい
- 相談しても「慣れればできる」で終わる
- 複数のスタッフが同じ理由で残業している
- 改善策や試行期限が示されない
毎日の残業が続いている方は、理学療法士が毎日残業する職場の特徴で個人の問題と職場の問題を分けて確認してください。
転職を決めなくても、求人を見ると平均単位数、記録時間、残業、会議日の調整方法を比較できます。今の職場に残る判断をするためにも、外の基準を知る意味があります。
リハビリ20単位の時間でよくある質問
20単位については、患者対応の400分と勤務全体の時間が混同されやすいものです。最後に、時間計算に関する疑問へ簡潔に答えます。
リハビリ20単位は何時間ですか?
1単位20分として、20単位は400分、6時間40分です。カルテ、書類、移動、情報収集、会議などの時間は別に必要です。
実働8時間なら20単位の後に何分残りますか?
実働8時間は480分なので、20単位の400分を引くと80分残ります。実働7時間30分なら、残るのは50分です。
昼休憩の1時間は残り80分に含まれますか?
この記事の計算では含みません。休憩を除いた実働時間を8時間、480分として計算しています。休憩中にカルテを書かなければ20単位が終わらない場合は、実際の業務時間を記録してください。
20単位を8時間勤務で終わらせることはできますか?
患者対応以外の業務が合計80分以内なら、計算上は可能です。ただし、移動、カルテ、書類、連携、予定変更まで含めて80分以内に収まる必要があります。
20単位がきついのは仕事が遅いからですか?
本人の速さだけでは判断できません。担当人数、患者さんの重症度、移動距離、新患、会議、書類、記録端末の数などで必要時間は変わります。心身への負担や対処は、理学療法士の20単位がきつい理由で確認してください。
20単位は理学療法士なら普通ですか?
20単位という数字だけで普通かどうかは決められません。制度上の標準や上限、無理なく回せる職場の条件は、理学療法士の20単位は普通?で解説しています。
まとめ|20単位は残り80分の使われ方で判断する
リハビリ20単位は400分、6時間40分です。実働8時間なら患者対応以外へ残るのは80分であり、この時間にカルテ、移動、書類、連携、会議まで収まるかが判断の基準になります。
- 20単位×20分で400分、6時間40分
- 実働8時間から400分を引くと80分残る
- 400分にカルテ、書類、移動、会議は含まれない
- 18単位と20単位の差は40分
- 担当人数が増えると記録件数と入れ替えが増えやすい
- 通常日、書類日、会議日を分けて時間を記録する
- 不足時間に合わせて単位数や書類枠の調整を相談する
- 改善しない場合は、ほかの職場の単位運用と比較する
相談や調整を試しても残業が続く場合は、理学療法士が転職を考えるタイミングで、一時的な忙しさと改善が難しい状態を分けてみてください。
求人ごとの単位数、残業、記録時間を自分だけで確認しにくい方は、理学療法士向け転職サービスの比較も参考にできます。

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